そもそも、「Javaで開発されたソフトウェアです」といった記載も見かけませんし、そのようなソフトウェアやシステムが売られているわけでもありません。Javaという単語を聞いたことがあっても、実際にどのようなソフトウェアやシステムで使用されているのかはよくわからないという人も少なくないのではないでしょうか。
しかし、Javaで開発されたものは、意外にも身の回りで広く浸透しています。「これもJavaで作られてるの?」とビックリする人も多いのではないでしょうか。
Javaで開発されているもので一番多いのは、サーバサイドプログラムでしょう。インターネットが普及し、ブラウザの機能も格段に向上した現在では、多くのWebシステムがリリースされています。そして、その多くがJavaで開発されているのです。Javaは、よくインターネットと相性が良いと言われます。そのため、今ではPHPよりも多く採用されるWebシステムの開発言語なのです。
ただ、サーバの中で動くプログラムですので、それがJavaで開発されたのかどうかは、使う人にはわからないでしょう。見えないところで様々なシステムを支える役割を担っているのがJavaでもあるのです。
最近では、スマートフォンが普及したため、めっきり見ることが少なくなった携帯電話(ガラケー)ですが、当初携帯電話の中でプログラムが動作するのは画期的なことでした。
処理能力が低く、メモリなどのリソースが少ない携帯電話でもプログラムを動作させることができたのは、Javaがあってこそできたことなのです。
Webサイトに埋め込まれ、ブラウザ内で動作する仕組みとして有名なのは、Adobe社のFlashという技術でしょう。動きのあるWebサイトやゲームなどによく利用されています。しかし、Javaにもアプレットというブラウザ内でプログラムを動作させる仕組みが存在します。日本で一番有名なポータルサイトが提供するゲームもJava(アプレット)で開発されています。
実は、パソコンにインストールして使うアプリケーションにも、Javaで開発されたものがたくさんあります。Javaは、マルチプラットフォーム開発が可能ですので、一度開発したアプリケーションは、WindowsでもMacでも動作することができるのです。「OpenOffice」などのマルチプラットフォームをターゲットとしたオープンソースソフトウェアもJavaで開発されています。